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1999年・全日本選手権

思い起こせば今年(1999年)の春。
あの大和銀行が廃部になる、と聞いた時は一瞬信じられませんでした。というか今でも信じたくない・・・。昨年、ワールドカップの代表選考会を見に行ったらいきなり紀陽銀行がなくなっていたのもショックでしたが、その時、実をいうと「大和は大丈夫だろう」と思っていました(同じように思っていた体操ファンは多かったのではないでしょうか)。その大和銀行までがなくなってしまうなんて。

と、周りがなんと言っても企業にも事情はあるのでしょう。でも、名前が新聞に出ることで少しでも世間へのアピールになればと、今回の全日本は大和銀行の優勝を祈る気持ちで見ていました。しかし・・・廃部のニュースを聞いた時から「今年の全日本は団体戦も観に行こう」と心に決めていたのですが、実際にその日が来るのは早いものでした。寂しい・・・。縁もゆかりもない私がそうなのですから、関係者の方の胸中はいかばかりか。
とにかく、今日は優勝してもらうしかありません。

ところが。ゆかからスタートした大和銀行はあん馬の得点が伸びず、順大にも徳洲会にもリードを許してしまいます。1種目が終わるごとに場内のスクリーンに順位が表示されるのですが、もう、心配で心配で(私が心配してもしょうがないんですけど)。が、3種目めのつり輪(言わずと知れた大和銀行の得意種目!)、さらに4種目めの跳馬で軒並み高得点を出し、平行棒で逆転首位に。順大がゆかで不調だったこともあり、そのまま優勝を決めました。かっこ良かったですね〜!団体メンバーはもちろん個人で出場していた選手も、選手にはいつも以上にプレッシャーがかかっていたことと思いますが・・・。本当に、来年のこの大会ではもう、水色のユニフォームは見られないのでしょうか。「規模縮小」だった紀陽銀行はそのまま休部してしまいました。あの、密かに趣味わる〜なんて思っていた紫(えんじかも)のチームカラーも今となっては懐かしい。・・・なんて言っている場合ではありません。大学を出た選手の受け入れ先がこうやってどんどん減っていって、日本の男子体操はこれからどうなってしまうのでしょう?

男子団体決勝
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富山県遠征雑記