ますますのご意見ありがとうございます ( No.20 ) |
- 日時:2008/08/29 01:39
- 名前:じむきち
- >かおりんさん、ジョージアさん
女子の「年齢」そのものに関しては、割とよい感触のようですね。 いま中国女子選手の年齢疑惑をFIGが再調査していますが、選手の存在そのものには、個人的にですがさして違和感をおぼえるほどではなかった気がします。今回の大会ではむしろ女性らしい体型のリューキン選手の活躍が印象強いですね。 M雄さんのおっしゃる「低年齢化」は、表舞台よりもむしろ裏側(練習環境)の問題であるのかもしれません。
「年齢制限」という問題は、ふたつの問題点を含んでいるように思います。 ひとつは、選手が低年齢から過酷な練習環境に置かれることの問題。これは男女共通なのですが、もうひとつは女子体操競技のベスト体形・体格が「幼児体型」になってしまうことへの危惧。そしてこれに「女子床の男子化」という問題が密接に関わっているような気がします。
>asouさん あ、これはわかりやすいですね。ありがとうございます。韓国の選手は種目別平行棒でのベーレやモリスエのさばき方をみると、B得点への配慮もかなり(アテネ基準で)していると感じました。今後は恐るべしですよね。 113点台が8チームのうち4チームもあることから見ると、いかに日本が積極的にAスコアのアップに取り組んできたかがわかりますね。・・・もしかすると中国の他は実質Bスコア勝負だったんでしょうか?
>ひろさん ・・・お呼び立てしちゃって大変スミマセンf(^^;) >この世に完璧な演技なんて存在しないという考えの結果 なるほどそうですね。審判をやっていると、「私は何か見逃していたんじゃないか」とか「理想像ってところにはちょっともの足りないか」・・・なんて、自分のチェック漏ればかり気になって、逆に「減点しない」という決断をするほうが大変なことがしばしばありますよね。
だとすると「見逃していた何か」とか「理想像に足りない何か」とかいうものがもっと具体化・細分化されれば、国際大会といえど「どんなに良くても0.1は」なんてしなくてもいいかと思うんですが・・・。 ・・・冨田選手はどんな理想像と勝負していて、どこかが世界と食い違ったんでしょうかね?
・・・団体戦の方式(6-3-3や2チーム対戦形式など)については皆様どのようにご覧になりましたか?
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6-3-3制の意味とは ( No.21 ) |
- 日時:2008/08/30 00:37
- 名前:ジョージア
- 団体総合でかつて行っていた6-6-5から6-5-4、そして6-3-3へ移行していった際に掲げていた指針は下記のようなものだったと理解しています。(違っていたらご指摘願います)
①スポンサー獲得のため、放送枠へ収まるよう競技時間を短縮。 ②有効得点を狭めることにより、団体戦の試合展開をより興味深いものに。 ③スペシャリストをより活躍できる環境にする。 それらは体操競技をより興味深いものへ転換させるという命題が前提にあったと思います。
私見を述べると、 ①は2チーム制の下では6-6-5と変わりなし。 ②についてはA得点を青天井にした採点ルールの変更のために、試合展開が硬直化し意味をなさなくなったと言えると思います。 ③は、体操から視点を外せば、水泳では泳法毎に、格闘技では体重毎に選手が育成されており、体操でスペシャリストが尊重されても自然の流れとして抗えないと理解します。 しかし体操には同じ金メダルでありながら、種目別よりも上位の栄誉とすべき個人総合、団体総合というタイトルがあります。
スペシャリスト尊重とした時点で総合競技を同一に競わせるのは所詮無理があると感じ、何より全種目を演じようとする選手が少なくなったのは中小競技大会の盛り上がりに欠け、競技の衰退へつながるのではという危機感があります。
それゆえ個人総合、団体総合の威光を保つためにはと考えたのは・・・。 ○種目別決勝を先に行い、出場した選手は個人総合、団体決勝へ進めない。 または、 ○種目別決勝へ出場するためには全種目を予選で演技する(当然団体予選へ影響する)。そのためそれ以外で団体決勝へ出場するスペシャリストの意味は、団体戦のジョーカーとなる。
以上考えたところで行き着いたのは・・・。強い者が勝つべきという理屈に押され、個人予選、団体決勝が同列で行われる現行ルールが最良と逆もどりしてしまいました・・・。それは現行ルール上、全選手に平等な機会をとの思いゆえです。
6-6-5へ戻すまたは、種目別と個人総合、団体は別競技としてもらいたいなというのが私見です。 いろいろ他の方の意見を聞かせていただければと思います。
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Aスコア・Bスコア ( No.22 ) |
- 日時:2008/08/31 22:32
- 名前:じむきち
- >ジョージアさん
6-3-3の6-3は、スペシャリストの台頭と密接に絡んでますよね。 私のある先輩は「体操は6種目あって、得意・不得意をすべてやらなければならない。だから平等なんだ。」とおっしゃいました。なるほどな、と思います。 一方で6種目の平均的な成績を求めないことで、さまざまな国のスペシャリストの演技を見ることが可能にもなっています。・・・難しいですね。
ちょっと話が戻りますが、asouさんご紹介のサイトを見て、団体の結果をAスコア・Bスコアに分けて順位をつけてみました。
男子団体の結果とうちわけ 総合点 Aスコア Bスコア ①中286.125 ①中120.2 ①中165.925 ②日278.875 ②韓117.4 ②日162.875 ③米275.850 ③日116.0 ③米162.650 ④独274.600 ④露113.7 ④独161.100 ⑤韓274.375 ⑤独113.5 ⑤仏161.075 ⑥露274.300 ⑥ル113.3 ⑥ル160.875 ⑦ル274.175 ⑦米113.2 ⑦露160.600 ⑧仏272.875 ⑧仏111.8 ⑧韓156.975
女子団体の結果とうちわけ 総合点 Aスコア Bスコア ①中188.900 ①中80.200 ①中108.700 ②米186.525 ②米78.400 ②米108.125 ③ル181.525 ③ル75.000 ③ル106.525 ④露180.625 ④露74.600 ④露106.025 ⑤日176.700 ⑤豪72.900 ⑤日105.300 ⑥豪176.525 ⑥ブ71.500 ⑥仏104.175 ⑦仏175.275 ⑦日71.400 ⑦豪103.625 ⑧ブ174.875 ⑧仏71.100 ⑧ブ103.375
Aスコアの影響ばかりが気になっていましたが、実は男子の4位までの総合順位が、Bスコアの順位とシンクロしています。 日本男子はBスコアでも中国に3点以上も離されていたんですね。
女子は総合点・Aスコア・Bスコアの順位があまり変わりませんが、それぞれの得点の「差」を計算すると、Bスコアの開きよりもAスコアの開きのほうがずっと大きいようです(おばばさんがAスコアを気にしていたのは無理ないかも)。
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5-4-3,5-3-3 ( No.23 ) |
- 日時:2008/09/01 23:51
- 名前:BanBanBan
- (まだ正式なアナウンスはないようですが,Int Gym Onlineの記事によると)
タイトルのようなルールになるようなので6-5-4,6-3-3とは全く違った戦い方、選手選考が必要となってきます。 決勝での各選手の負担はこれまでの18/6=3から18/5=3.6≒4というようにかなりあがってきますので代表になる選手は最低4種目で高得点をだせる種目をもたなければいけないことになります。これは大変な負担です。 内村選手、坂本選手なみの選手がもう一人必要なのと、かつ沖口選手のような爆発的な種目をもった選手(そのスペシャリスト的な選手でも最低5種目くらいは予選では戦える種目をもつ必要あり)。もちろんいまあげた3選手もいまよりさらにランクをあげる体操をしないとトップにはいけないわけですが・・・・ 削った12人分は団体ででられない国とか種目別スペシャリストに振り分けられるのですかね。日本よりも中国がこのルールになると苦しいのではないかなー。 あとうれしいことにセントラルスポーツの記者会見で社会人選手権はでないそうですが、豊田の国際大会にはでたいとの冨田選手のコメントがあったようなことがネット記事にでていました。来年の世界選手権をねらうとまでは書いてありませんでしたが、やはりつり輪、あん馬はまだ冨田選手に頼らなければだめでしょう。
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オールラウンダーv.s.スペシャリスト ( No.24 ) |
- 日時:2008/09/04 11:28
- 名前:じむきち
- BanBanBan さん、ありがとうございます。次回は今回より少しオールラウンドの傾向になりそうなんですね。
・・・では今回のオリンピックでは、個人総合出場者と種目別出場者はどのようなバランスだったのでしょうか?・・・ちょっとまとめてみました。
種目別決勝にエントリーした選手を、個人総合にも出場した「オールラウンダー」と、個人総合には出場しない「スペシャリスト」に分けてみると、男子では各種目2~3名がオールラウンダーで、残り5~6名がスペシャリストです。 これに対して女子では床で8名中5名がオールラウンダー、平均台では8名中5名がスペシャリスト、残り2種目は4名:4名と、ちょうど「半々」といった状況です。
そしてその結果ですが、男子では種目別の48枠(8名×6種目)のうち、31枠に29名のスペシャリストが出場し、12個のメダルを獲得しています。 残り17枠に13名のオールラウンダーが出場し、6個のメダルに届きました。 また女子では種目別の32枠(8人×4種目)のうち、16枠に14名のスペシャリストが出場し、4個のメダルに届きました。 残り16枠に11名のオールラウンダーが出場し、8個のメダルを獲得しています。
男子のほうがスペシャリストが数多く登場し、種目別メダルをたくさん獲得しています。逆に女子ではオールラウンド有利の結果となっています。これは男子のほうが種目が多いため、全種目のカバーが難しいからでしょうね。
こう考えてみると、スペシャリスト傾向の強い男子は今後5-4-3,5-3-3に、オールラウンド傾向の強い女子は、このまま6-5-4,6-3-3に ・・・ってのはダメでしょうか?(笑;ダメに決まってますね)
ロンドンまでの戦いが、また楽しみです(^^)
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五輪におけるスペシャリスト ( No.25 ) |
- 日時:2008/09/06 23:22
- 名前:たかこ@管理人
- ちょっと、話がずれてしまうかもしれないんですが。
シュツットガルトの世界選手権で、種目別決勝で優勝した選手には、北京の出場権が得られるというルールがありましたよね。団体を組んでいない国や、団体出場権を得る見込みのない国のスペシャリストにとっては、北京五輪に出るための勝負だったわけですが、優勝して出場権を得た選手もいれば、2位になったために出られなかった選手もいました。 早い話がファンゲルダーとかですね。 (出てても陳一氷が勝っただろうな~とは思いますが)
五輪には出場選手数の制限があるから仕方ない、そういう選手を含めた戦いは世権やW杯でやればいい、のかもしれませんが、なんかちょっと、このままでは「五輪の種目別」だけ浮いた感じになるというか、あと少し出場選手を増やせないものなのかと思います。 あ、そうすると、↑でじむきちさんが計算されている、男子のスペシャリスト率がもう少し上がる気がします。
そういう選手は予選で全種目演技して個人出場権を得るべし!! でしょうか?(^^; でも、団体出場権の有無で差がつくの、不公平な気もするんですよ。 5人になって浮く分の出場枠がどうなるかって、もう決まっているんですかね。
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個人総合決勝v.s.種目別決勝 ( No.26 ) |
- 日時:2008/09/10 02:12
- 名前:じむきち
- たかこさん、ありがとうございます。
「全種目演技」を体操競技の基本に据えるとすると、予選での個人総合順位が「種目別出場権」に影響をおよぼすのはある程度理解できますが、団体総合の出場権が「種目別出場権」に影響をおよぼすというのは、ご指摘のとおり不公平だなぁと思いました。
団体のエントリーが1チーム5人になって、浮いた分の出場枠が種目別(あるいは個人総合)への出場枠に充てられればベストですね。ただ、シドニー→アテネで団体のエントリー枠が7人→6人と減ったとき、その分はトランポリンへと充てられましたから、どうなることやら・・・
世界各国に眠る「種目別の怪物ベスト10」が世界一を争うのであれば、種目別決勝がスペシャリストだけで行われてもいいな、なんて私は思います。そのためには五輪の種目別出場権を得る予選大会には、もう少々の配慮や工夫があってもいいですよね。
そしてもしも「リアルベスト10」を選ぶのならば、本当は「各国2名まで」という制限をもはずすべきなのかもしれません(これは営業上難しいでしょうけど)。
その一方で、個人総合決勝が「どの演技を見ても、種目別決勝の演技より物足りない」という状態になるのも考えもののような気がします。 何か「難度」とはちがった満足感の得られる評価基準があれば、個人総合決勝も選手にとってもっとやりがいのある(観客からすれば楽しめる)ものになると思うのですが・・・。
このままでいくと「団体決勝の戦略上、しかたなくオールラウンドやってます」という取り組み方が主流になってしまいそうな気もします。 ・・・金メダルの上に「プラチナメダル」でも作って個人総合チャンピオンだけに贈呈すれば、少しは盛り上がるかも(笑)
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個人のメダリストには全員五輪出場権を与える ( No.27 ) |
- 日時:2008/09/10 14:06
- 名前:asou
- という話らしいです。
その場合、団体出場権を獲得した国の選手だった場合はどうなるのか? も気になるのですが・・ 北京五輪の場合、種目別金メダリストでも国として出場権のあったブラジルのイポリト選手や肖欽選手、陳選手は個人には出場権が与えられなかったですよね。 結局、跳馬のブラニク選手と平行棒のペトコフセク選手のみでしたし。
>じむきちさん >その一方で、個人総合決勝が「どの演技を見ても、種目別決勝の演技より物>足りない」という状態になるのも考えもののような気がします。 >何か「難度」とはちがった満足感の得られる評価基準があれば、個人総合決>勝も選手にとってもっとやりがいのある(観客からすれば楽しめる)ものに>なると思うのですが・・・。 宮嶋さんのコラムの言葉を引用すると、今のルールになって別の意味で手に汗握る、よりスリリングにものなったような気もします。 ブービーから二位へ、21人ごぼう抜きって、五輪でしか体操見ない人にとっては、インパクト強かったようですもの。
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追加です ( No.28 ) |
- 日時:2008/09/10 17:04
- 名前:asou
- 五月末のFIGの理事会で団体が五名になると同時に決まったようです。
http://exel.fig-gymnastics.com/index2.jsp?menu=GENERAL
 the new qualifying process for athlete qualification to the Olympic Games. In the future, two events will serve as qualifying events: the world championships organised the year preceding the Olympic Games and pre-Olympic events. The number of gymnasts in a team will be reduced from 6 to 5. All medallists will be qualified for the Olympic Games;
多分、この部分は「すべてのメダリストは五輪に参加することができる」という解釈になると思うのですが・・
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21人ごぼう抜き?? ( No.29 ) |
- 日時:2008/09/25 02:08
- 名前:じむきち
- asouさん、ありがとうございます。
なるほど、「すべてのメダリストは」の「すべて」が具体的にどの範囲なのかはまだわかりませんが、なんだかたかこさんの期待にある程度沿えそうな雰囲気が(笑) ・・・ファンゲルダーやベルキみたいな種目別の「裏番長」がたむろする五輪種目別決勝もいいなぁ~(笑)
でもオールラウンダー傾向の強い女子の場合には、種目別出場枠を増やしても「ダークホース」が出てこない可能性もありますね。・・・それなら余った枠を「男子は種目別へ優先的に、女子は個人総合へ優先的に」としたほうがよいかもしれません。
>ブービーから二位へ、21人ごぼう抜き はた目にそう見えても、試合での実施は減点が増えていくだけですから、実際は「21人ごぼう落ち(?そんな言葉はありませんが)」なんでしょうね(苦笑)。・・・あ、もちろん内村選手の粘り強さがなければ、この銀メダルはありえませんが。
たぶんFIGでも今回の試合結果のBスコアを分析しているとは思いますが、個人総合や種目別の決勝では、以前よりおそらく「大過失」や「落下」が増えていると思います。FIGはそれをして「スリリング」と言っていいのでしょうか?
小欠点・中欠点・大欠点の出現率とその影響をきちんととらえるとともに、体操競技を見たときの「気持ちよさ」や「緊張感」をしっかりと見つめなおして、次世代の採点規則に活かしてほしいと思います。
追記: 新しいルールでは小・中・大欠点の幅は変わらず、落下が1.0に増大したようです。 おそらくロンドンもまでの間も、細かい姿勢欠点はあまり勝負の分け目にならず、難度と落下が勝敗を決する「おおざっぱで浮き沈みの大きい」体操競技になりそうですね。
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