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高知旅日記

世界選手権への不参加。
日体大体育館の火事。
河合楽器の休部。
暗いニュースばかりが続く体操界に、ファンの心も沈みがちです。ちゃっぷん。

そんな状況から浮上するべく、11月は23日から25日にかけての連休に行われる全日本選手権。これに足を運ぼうと、新幹線もホテルも飛行機も予約。準備万端となったはずだったのに。
2日前になって、突然の悪寒。止める間もなく(イヤ、止められないんだけどさどうやっても)高熱に見舞われ、医者の世話に。市販はもちろん医者のクスリを飲んでも熱が下がんないわ胃腸は激痛だわ。結局、金曜日(団体の当日)の1時まで文字通り悶絶し、これは、朝になったら何もかもキャンセルしなくては・・・。5年連続全日本遠征(新横浜−熊本−富山−宮城)ならずか。しくしく。
と、泣きました。いや本当に。苦しくて。

・・・しかし。
その後一旦意識を失うも4時に起きあがり、黙々と荷物を持って浦和駅に向かった私。
一体、何が私を高知へと向かわせるのでしょう。
うぅー、しくしく。(コレはお腹が痛む音)

朝6時。東京発の「のぞみ1号」に乗り込む。1号ですよ。窓の外はまだ、ほとんど夜です。なのに、新幹線は満席。みんな元気だなぁ!(って、お前もだよ!)
そして人生初の東海道新幹線・新神戸越えを果たし、9時30分、岡山に到着。ここで高知行きの特急列車「南風1号」に乗り換えます。団体の1班から見るにはこの南風1号、そしてこれに乗るためには、前述ののぞみ1号しかなかったのですよ。しかし「みなみかぜ」だと信じていた私、駅員に「なんぷう号ですね」と確認されたときは焦った。みなみかぜの方がカッコいいじゃんよう。

・・・いや、正直、呼び方なんかどうでもいい。連休の初日くらい増両してくれ!
と叫びたくなるほど、列車は満員。なんせ4両編成だから。で、もちろん座れない。うう、苦しい。吐く。でも、お腹になんにも入ってないから、吐けない。うるうる。なんか、もう風邪とは別の病気なんじゃないかと疑いたくなる(な、わきゃあない)。列車側面にはアンパンマンが描いてあるらしいから、外からは非常に楽しげな行楽列車に見えるであろうに。

瀬戸は〜 日暮れて〜 ゆうな〜みこ〜な〜み
愛があるか〜ら〜 大丈夫なの〜

と、非常にいいかげんな「瀬戸の花嫁」省略バージョンを頭の中でリピートし、自分を励ます。
高知はまだまだ遠い・・・。

2時間が経過したころ、大歩危(おおぼけ)付近の景観に少し癒される。このあたりは観光名所らしい。知らなかったよ。今度は体操以外で来たいね。それも、体調のいいときにね・・・(涙)。しかし「土佐山田駅にはタクシーあり」と事前に情報はいただいていたものの、停車していく各駅の雰囲気を見るうちに、不安になる。・・・大丈夫かしら。
と、浦和を出発して約7時間。ついに私は土佐山田駅に降り立ちました。

わーい、はじめての四国だ!
タクシーないよ!

・・・いや、ありました。ちゃんと、タクシー会社が。どうも、みんな青少年センター(今回の会場です)に行かされてしまったらしく、呼べば来てくれるとのこと。見れば、同じく会場に向かうという人が。数少ないであろうタクシー。というわけで、乗り合いで会場に向かう。
しかしまあ、土佐の運転手さんというのは、いろいろとしゃべってくれる。

「どっから来たの?」 (埼玉ッス)
「あなた、体操やってたの?」 (いえいえ)
「なんで体操見にいくの?」 (うーん)
「女の子がさぁ〜。サッカーや野球ならわかるけど。」 (・・・)
「わかった。彼氏がやってんでしょ」 (笑)

女性が、純粋に、体操競技を応援にきちゃいけないのかいっ!!
それでも、サッカーや野球ならともかく、という言葉に力無く笑うしかなかった私・・・。
すいましぇん。ファン失格です。
だって、自分でもわかんなかったんだもん。何を無茶してんだオレ。って。
だけどきっと、池西の清風コンビとかが人気あったころ(私は、肌で知りませんが)には、こんな質問はされなかったんじゃないかな。と思うと切ない。やっぱり、体操界にはスターが必要なんだと思う。冒頭に書いた「暗いニュース」の連続を覆してくれるような。そうだ。それを見に来たんだ私は!

土佐山田駅からは1100円で、会場(青少年センター)に到着。
でも、乗り合いだから半額♪
会場は、むやみやたらに遠いだけで決して古くはなく、外観・内装ともに明るい感じがします。
設備が整っているかというとどうかな、ですが(自販機は外にしかないし、座席は少ないし)。
と、言うわけで中(団体決勝)に進みましょう。

高知旅日記、その2