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2004年・NHK杯

さ〜て、久しぶりの観戦記です。今年度も行ってまいりましたよ!

NHK杯、という名の代表選考会に。

・・・本当に「NHK杯」の影がうすいんですよねぇ(笑)。
注目度自体は、とても高いのですが。
優勝争いよりも「6位争い」が白熱する、摩訶不思議な大会です。
今年なんか、1日目が終わったときに思いましたもん。

「なんだ、とうとうNHK杯の順位すら出してくれなくなったのかぁ」

って。よくプログラム見たら
NHK杯の得点に持ち点を含む(代表選考の順位イコールN杯順位)
んだって。気づいてませんでした。

ゴールデンウィークの原宿は、人出がはげしい。
しかし、カメラを持った外国人観光客とコスプレ少女の国際交流を横目に、黙々と代々木体育館に向かう人の数は少なく・・・と思いきや意外に今回、両日ともなかなかの客入りでした。2階を閉めているから余計にそう見えるのかもしれませんが、当日券2000円の割には。やはり招待券が五輪の代表決定競技会ですね!いや本当、常にこの程度の客席の埋まり具合だといいのですけど。去年、一昨年のNHK杯初日なんて、かなり寒かったんだぞ。時間帯にも問題あったけど。
とかいいつつ、ここ数年、NHK杯の観戦記を書いていないので、このサイトにはその記録が残っていないのですが、NHK杯はこのところ大会を盛り上げるために試行錯誤されており
「謎のDJ」「謎のウサギとアライグマ」
が現れてきました。今年はどうなるのかな?と思っていましたが・・・
DJはトーンダウン(2日目に突如「ニッポンチャチャチャ」を要請)。
ウサギとアライグマは消滅しました・・・と思ったら!

ウサギらしきものがいるんですよ!

NHKのマスコットキャラクター(左の2つ)がうろうろしてたんですね。ただ、昨年のウサギと違ってあまり1人で動けないらしく、係員に支えられてほとんど、固定状態。その置物状態のウサギと目があってしまって(もっとも向こうからは、客席はよく見えていないと思われるが)笑えて仕方ありませんでした。
あらためて発見したこと:どーもくんは拍手ができない

そんなどうでもいい前置きをしたところで、本編です。

以下は、NHKにて放映されたNHK杯(当たり前)を見ながらの思い出し書きです。
すっかり教育テレビに回されたと思っていたら総合。録画予約間違えたひといませんか。
ゲストは笠松昭宏さん。微妙ですねぇ。いきなり厳しい質問をする刈屋アナ(涙)。
(ちなみに、会場のゲスト解説は水島宏一さんでした)

驚いたのは、放送がいきなり男子からはじまったこと。
いつもなら、ここで女子の録画した演技を1つか2つ流し、
「さて、女子は3種目終了してますが・・・」
「ほとんど終わってんだろ!」
というファンのツッコミを受けつつゆかを放送、というパターンなのですが。
今回はまず、男子の録画を放送していました。
米田選手の床(録画)。いいですねー。今から6年前、鯖江のワールドカップ決勝では3位だったのですが、個人的にあの大会を観に行った想い出も大きく、そのせいか米田選手は床のイメージが強くあります。しかし、なんかついてるのかっていうくらい、今年の米田選手はきてますな。

そしてあん馬。まず水鳥選手。なお、BGMは市川選手のゆかの音楽(笑)。
高校時代から十分活躍されていた選手でしたが、最初に注目したのは、2000年の全日本の種目別予選会で「コバチ+コールマン」をやっていたときだったなーと思います。失敗があって点はのびなかったんだけど、連続技は成功したんですよね〜。これの真ん中らへんを読むべし。
しかし、その2年後にケガ。そこから見事復活してきた水鳥選手。
そして、水鳥一族の親戚関係図を何度きいても覚えなかった私。
寿思選手、一輝選手、豪敏選手は兄弟。
舞夏選手と元喜選手はその従兄弟。
合ってる?FAQに追加すべきでしょうか。

続いてあん馬。どの選手もなかなかいいですねー。
佐野選手は、初日この種目でいきなりやってしまったのですが・・・この日もいまひとつだったものの、落下はしませんでした。トータルの点数では上位に食いついています。
あぁ、しかし最後にあんな残酷なことがあろうとわ。

・・・失礼しました、この時点ではまだ代表は決まっておりませんでした。
その時の心臓ばくばく感を、ふり返って書くのは難しいものが。

鹿島選手のあん馬。鹿島選手のあとに笠松選手のコメントが・・・
長いこと、この種目ではライバル関係でしたからね〜。
この試合中は、その鹿島選手がどうなるか(4位以内に入れるか、ポイントでの選考対象になるか)が、気になって仕方なかったというファンは多かったと思います。
私も、必死に得点計算していました!計算機持ち込んで。マジ。

しかし、会場のビジョンを見た方が早いのだった。
(NHKの放送が始まると、会場内のビジョンにもこれが流れます)
と気づいてからは、いつの間にか、そっちに見入って・・・
目の前で競技やってるちゅーーーのに。

ただし、これはない場合もあるんですよ。ビジョンが設置されていない体育館の方が多いですし。
しかしNHKの放送は行われている。ああ、得点経過と結果が知りたい!
と、試合も終盤にくると、放送席の後ろに回りこんで聞き耳をたてたり、放送スタッフのノートPCの画面をのぞき見したりと、非常にあやしい行動に出ることもあります。
だから、目の前で競技やってるちゅーーーのに。

テレビ観戦向きですかね、自分(笑)。

でも、会場に足を運ばなければ分からない楽しいこともあります。
コナミの新兵器とかさ。 (注:ヴ○ッセル神戸とこの本文とは特に関係ありません)
・・・体操に合うのかどうかとかいうことはひとまずおいといて、あの小旗といい、ある意味、常に革命的なコナミです。4月の二次予選の際、客席に飾ってあった落ちていた小旗を1本頂戴したのですが、残念ながら今回、コナミの選手はいまひとつ調子が良くなく・・・。旗はまた次の大会に使わせていただきます。

さて、放送はここで女子へいきます。
石坂・大島選手の演技を振り返り、さらに年齢的に代表に入れませんが、小野選手のゆか。
そっか、NHK杯だったんだと思い出す瞬間である。
小野選手のレオタードを見て思い出すものはこれである。
来年以降の代表入りに期待ですね。
しかし、ほかの選手はみんなゆかしか見れないのかよー>テレビ。ただ、女子の場合上位2名との差がちょっと開いていましたし、選考「争い」という意味での白熱度は低かったので、今回は仕方ないかもですね。それにしても、溝口選手や上村選手が大学生なんて・・・春は自分のトシを痛感する季節。

というわけで、男子に戻ります。
この時点で代表争いのうち、自動決定の上位4名には、社会人の米田・冨田・塚原・水鳥。
ポイント争いが、鹿島・佐野に、中瀬・仲里と大学生。
もうねー、ドキドキでしたよ。鹿島くんがどうなるのかが・・・・・。
途中までは、中野選手はまだこの争いのちょっと下でした。他には社会人の小川選手や、中村選手も。

平行棒、中野選手のムーンサルト降り!
しかし、これは15年前に世界選手権で加藤裕之さんが成功した技だよう。
ということをなんでアナウンサーは言ってくんないんだよう。

さて。5種目終わって、まだ鹿島選手が5位なんですよ。
というか、4位の水鳥選手との間の点差が開いていて、これはちょっと、無条件で代表の4位以内が厳しい状況。逆に、上の4人は鉄棒でよほど過失がなければ、当確になってきました。5〜8位以内に入れば、ポイントで選ばれる可能性が高いのはわかるのですが、客席で見ている限り、このポイント計算の結果は予測がつかない状態でした。さらに、8位争いが混沌としてきまして。残り種目で、誰が8位になるのかちょっとわからない状況。

鹿島 158.550 鉄棒 8位以内は確実
佐野 157.900 鉄棒 8位以内は確実
中野 157.050 床  8位以内はたぶん確実?
仲里 156.800 床  
----------------------
村田 156.612 床  
中瀬 156.462 床  
小川 156.350 床  
斉藤 155.912 床  

中野選手以下は、みんな最後に床を控えている2班。
点差と「床で何点くらい出せるか」を併せて、中野選手はこのまま8位以内の可能性高し。
逆に、小川選手や斉藤選手は苦しいかな。
もうひとつは、3人の大学生のうち、誰か。床が得意ということを考えると、中瀬選手にもまだ逆転の可能性がある。高校時代から期待されていましたが・・・ちゃんとテレビに映ったのって、珍しいのでは。もうずっと、インカレの放送がないからなぁー。しくしく。村田選手もそうですが。

上位陣は、あぶなげない演技で4位内を確定。
塚原選手の鉄棒は一瞬ひょえーと思いましたが。そこまでの点差があるからね。
問題はそのほかの2人なのよー!!

最終選考結果

え、えええー!!!
という声が、体育館内(いや、私の脳内かも)にこだましました。
鹿島選手の結果はともかくとしてだ。佐野選手・・・。
その瞬間、「そりゃないよー」 と、叫んでしまったのは事実。
もちろん、中野選手がだめだってことじゃなくてですよ。
2001年の世界選手権の代表になるも、日本が不参加。そして今回は選考のルールに泣く。
もっとも、終わってみればあの種目でミスしたとか色々あるんでしょうが、しかし。
二次予選とあわせて4日間、6種目演技してこういう結果になる、という・・・なかなか。
体操の代表選考って、ホント面白いです。見てるだけなら。

「いや、しびれるような展開でしたねぇ」と仮屋アナ。

しびれるような・・・・・?
そう、このお話は「アテネ五輪@しびれるような点差の争い」に続くのでした。


おまけ画像は、場内でインタビューを受ける代表決定後のみなさま。
右画像のように、おっきなビジョンが設置されてました。
映される点差を見るために身をよじって振り返ってたので背中痛くなりました。