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全日本社会人二部

 今年も、全日本社会人選手権に行って参りました!
 東京から新幹線で新大阪へ。そこから快速電車に乗り、2駅。体育館の最寄駅であるJR尼崎駅に降りると、そこは・・・想像していた尼崎と違う、静かな駅でした。聞くところによると、阪神電鉄の尼崎駅のほうが中心地らしいですね。
 駅前の地図で体育館の方向を確認し、歩く。体操協会のHPによれば5分程度とのことでしたが、これが結構遠い。もしかして、私って迷子?と思い始めた頃、左手に体育館が。ほっ。
 入場料は1200円。さらにプログラム1000円を購入。
 出た!・・・何が出たって、また塚原直也が(笑)。去年の優勝者・藤田にしてくれよ〜、表紙。と、いつもながら勝手な文句たれる私。(が、まさか肝心の試合のほうで見られないとは!)

 さて、私が到着したのは土曜日で、男子二部選手権の一日目でした。
 社会人二部といえば往年の名選手の方も多く出ておられますが、この日の二班には、50歳代の部で優勝された松元正竹選手が。50歳代といっても、59歳ですよ。なんと私の親と同じだ!しかし、ゆかの演技などはまさに「体育」というか、マット運動の授業のお手本のような動き。観客も思わず拍手してしまうのは、単に「こんな歳の人がやっててすごい」ということだけでなく、体操の原点のような美しさがあるからだろうと思います(と、いっても体操の原点がどんなものか知ってるわけじゃないんですけど、きっとこういう感じじゃないかという)。こういった素晴らしい演技はもちろん、つり輪のチャプレン氏に音楽つきのゆか(笑)と、体操協会のHPにもあった見どころをおさえた観戦で、満足満足♪

 翌・日曜日。
 実は、今回の尼崎遠征の目的のひとつが、この日曜日の二部選手権最終班でした。ここに出場しているチームの方のご厚意により、チームリーダーという名目のもとIDカードを頂き、フロアーで競技を見せていただくことになったのです。一応ジャージは持参しましたが、なんか潜り込んだという感じで、審判の方には訝しまれたかも・・・
 ところで皆様、チームリーダーって何をする人かご存知ですか?私はまったく知りませんでした。一体、何年体操見てるんでしょう。

 【チームリーダーのおしごと】
 ・プラカードや荷物をはこぶ
 ・種目移動ごと、あいさつの号令をする
 ・オーダー(演技順)の確認など
 ・選手にあわせ器具の調節など
 ・アップや開始の際などの補助、その他いろいろ。
  つまりは影で選手を支える存在なわけです。

といっても私は何も出来ないので、出来るのは拍手くらいのもの・・・・・。しかも、実際にフロアーに出て競技がはじまると、自分でも思ってもみなかったくらい緊張してしまいまして、まったく精神的余裕なし。後で「視線が定まってなかったよ、アンタ・・・」と言われたほど。フロアーから見ると思ったより観客席は近く見えました。もっとも、私はそんなとこ見る余裕はなかったんですが。
 もっとも、実際にやっている選手の方も観客席にはお構いなしというか、自分たちがやっていることが楽しいという感じ。今回、こうして間近で二部選手権というものに触れて思ったのは「この人たち、本当に体操するのが好きなんだなぁ」ということ。たとえ若い頃にやっていたとしても、そういう人たちすべてが出ているわけではないし、誰に出ろと言われる種類のものでもないし。それに、過去に体操経験があっても、大会に出るにはトレーニングが必要。社会人なだけにもちろん仕事だって忙しいのに、わざわざ練習して、こうして二部選手権に出てくるというのは好きじゃなきゃ出来ないよなぁという・・・。もちろん、お年のせいか一つの演技が終わると、それでもやるか!と思うほど(^^;)息は非常に苦しそうなんですが・・・でも、表情は楽しそうなんですよねぇ。

 見られる技もバラエティに富んでいて、趣向を凝らしたというか、最近よく言われる(私も思う)同じ様な技や構成が多くて体操がつまらない、ということとは無縁。
 「社会人男子二部の適用規則」の加点の項に「稀少な技や組み合わせ、又は体操競技の歴史と伝統を継承するような技や組み合わせ」に対して独創性の加点を与えるとあり、そのせいもあってか現在のトップレベルの試合では見られない技がたくさん見られます。
 もちろん、だからといって二部=レベルが低いのではなく、二部の試合を見ると、多彩な演技を楽しめると同時に、そうやって楽しめるものを持っている選手のひとたちが、羨ましく思えてくると思います。この「ちょっと羨ましい」というのが、競技者ではないファンから見た正直な感想です。

 ・・・というわけで、今回、何も出来ませんでしたがフロアーで間近に競技を見る、という貴重な経験をすることが出来ました。ご迷惑おかけしましたが(^^;)兵庫フェニックスの皆様および一緒に回っていた選手の方、本当にありがとうございました。&出場していたすべての選手の方々、来年もまた頑張って下さい。翌日が試合でも審判でも、夜中まで体操競技について熱く語れる!?体力に感動しました。うーん。本当、私が今までお会いした体操関係者って、みんな熱いです。

 え〜、だからといって、もちろん一部選手権がつまらないわけではなく。
 午後は、いつも通り一部選手権の闘いを楽しみました。今回はビデオなんか持っていたので、平行棒・鉄棒を中心に技のお勉強をするぞ!という心意気でかかりました。その成果は.....果たして。

男子一部選手権