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全日本選手権・男子種目別

男子ゆか
演技順/名前/所属/得点

1.斉藤 篤志 市立船橋高校 9.250
2.笠松 昭宏 日本体育大学 9.300
3.米田  功 順天堂大学  9.400(3)
4.富岡 知之 仙台大学   9.050
5.増田 宏正 大和銀行   9.175
6.小林 正明 朝日生命   9.425(2)
7.若山  卓 大和銀行   9.350
8.小川 泰弘 順天堂大学  9.450(1)

上位は接戦でした。鯖江のワールドカップで3位になった米田功選手は、この大会でも種目別トップの成績で予選を通過。タンブリングはさすがですが、惜しまれるのは最初のシリーズでのラインオーバーでした。やはり団体、個人総合をやっての最終日ですから、選手はやや疲れているようです。一方、小林正明選手は2本目のスワンダブル、着地持ちこたえて米田選手を0.025上回り、これで優勝。かと思いきや・・・今大会、非常に活躍の目立った小川泰弘選手がさらに手堅い演技で優勝でした。

あん馬
演技順/名前/所属/得点

1.大竹 秀一 順天堂大学  8.800
2.内山  隆 徳洲会    9.450
3.塚原 直也 明治大学   9.575(3)
4.畠田 好章 日体大教員  9.600(2)
5.斉藤  寛 日本大学   9.300
6.鹿島 丈博 清風高校   9.675(1)
7.小島 正憲 日本体育大学 9.000
8.今木 重光 大和銀行   8.350

塚原直也選手の演技も力強く、降り際もすごくきれいに決まっていたのですが、その直後の畠田好章選手。危なげなく、さすが〜という感じの演技。最近、個人総合では元気がないですが、得意種目での力は衰えておりません。実は、春のW杯予選でもそれぐらい良かった。が、その後で笠松選手に抜かれてしまったのです。しかし今回、笠松選手は団体でミス、種目別決勝には進んでいない。で、畠田選手が勝っただろう・・・と、思いました。ところが、もう一人、残っていましたね〜。鹿島丈博選手。馬端で開脚旋回して始まったと思うと、あとはみんな口開けて見てるだけ、みたいな。個人総合にはあと一歩で出場できなかったんですが、まだ高3ですって。いや〜〜〜。ってなんなんだ、私(笑)。

つり輪
演技順/名前/所属/得点

1.小野 武彦  河合楽器   9.500
2.永山 丈太郎 日体スワロー 9.250
3.塚原 直也  明治大学   9.600(3)
4.山田 辰也  大和銀行   8.800
5.林  弘策  大和銀行   9.200
6.栗原  茂  大和銀行   9.650(2)
7.中田 宏紀  河合楽器   9.700(1)
8.内山  隆  徳洲会    9.500

つり輪でびっくりは、なんといっても塚原直也選手。正直いって、個人総合の日に会場に着いて種目別出場予定選手を見たとき「なぜ、塚原がここ(つり輪の決勝)に・・・?」と思いました。が、かなり鍛えてきたという感じで、こうしてつり輪の常連さんズと並べても、ひけをとらないです。優勝した中田宏紀選手は、この中で一番、十字の角度が完璧だったと思いました。降りはスワンダブルですが、これはもちろんばっちり。栗原茂選手は倒立で若干倒れてしまう場面があったので、そこで差がついたのでしょうか。この種目スペシャリストの永山丈太郎選手も、力技の連続で素晴らしかったのですが、途中で緩んでしまいました。

男子跳馬
演技順/名前/所属/得点(1本目・2本目)

1.小川 泰弘 順天堂大学  9.375(9.325・9.425)(3)
2.富岡 直彦 清風高校   9.237(9.375・9.100)
3.折川 高志 日本体育大学 9.212(9.325・9.100)
4.安原 一郎 清風高校   8.725(8.950・8.500)
5.安達 俊亨 筑波大学   9.000(9.400・8.600)
6.塚原 直也 明治大学   9.562(9.825・9.300)(1)
7.原田 睦巳 順友クラブ  9.512(9.700・9.325)(2)

折川高志選手と塚原直也選手以外はすべて1本目にローチェを持ってきました。ローチェは通常10.00満点の跳躍技ですが、この大会では10.20満点からの採点になるそうです。で、決め手は着地。得点を見ての通り一番良かったのは原田睦巳選手で、ちょっと前に手をついてしまいましたが高さがありました。小川泰弘選手は着地後、前に勢いあまってしまい前転。2本目をきれいにまとめてきていただけに、1本目の着地次第では上位2人にもう少し迫っていたはず。優勝した塚原選手の1本目はロンダード1/2ひねり伸身クエルボ1回ひねり。お見事でした。

平行棒
演技順/名前/所属/得点

1.小野 武彦 河合楽器    9.300
2.北尾 佳孝 順天堂大学   9.475(2)
3.桑原  俊 熊本・南稜高校 8.800
4.塚原 直也 明治大学    9.450
5.若山  卓 大和銀行    9.300
6.内山  隆 徳洲会     9.550(1)
7.大竹 秀一 順天堂大学   9.325
8.小島 正憲 日本体育大学  9.475(2)

これも、接戦でした。先日の全日本社会人でもこの種目キレていた内山隆選手が、着地まで完璧に決めて優勝。北尾佳孝選手は屈伸ベーレを決めました。小野武彦選手はベテランですが、充実しているという感じ。つり輪も強いですし、この平行棒では腕支持後方2回宙(鯖江でドミトリエンコがやっていた新技)をやっていました。また、この平行棒で注目!の地元・熊本の高校生、桑原俊選手。モリスエ2回とも決めましたが、そのあとディアミドフでバランスを崩してしまいました。が、あわや落下?という失敗も踏ん張って切り抜け、地元応援団の拍手をうけていました。来年の全日本は富山です。どんな高校生が出てくるかな?

鉄棒
演技順/名前/所属/得点

1.畠田 好章  日体大教員  8.450
2.水鳥 寿思  関西高校   8.800
3.明名 寿治  日本体育大学 7.250
4.佐々木 彰文 埼玉栄高校  9.050
5.林  秀樹  河合楽器   9.575(1)
6.山田 辰也  大和銀行   9.550(2)
7.畠田 健次  日本大学   9.400(3)
8.柳 浩二郎  筑波大学   9.300

トップの畠田好章選手は、ダブルコバチ失敗。三回宙の着地は良かったのですが・・・(そういうものなのよね。落下したあとの着地はよく決まる)。続く水鳥寿思選手が、最初のコバチで落下したものの、再度チャレンジして、なんと連続で成功。3番手の明名寿治選手は、伸身コールマンに挑戦。手は触れていたものの、落下。今度は通常のコールマンをやったものの、これも失敗。そして2度落下しながら、またコールマンでついに成功。降りはフェドルチェンコ、回りすぎて失敗。とりあえず、会場湧かせてくれました。でも、全部成功させてたらえらい騒ぎになるところだ。
佐々木彰文選手は高校生ですがこの種目大得意。放れ技は通常のコバチ、着地も良かったのですが、いかんせんコバチもひねる時代では、難度が足りないのかしら。で、昨年来、そのコールマンを実施してきている山田辰也選手は、個人総合も種目別も成功。種目別では着地も一歩にとどめたのですが、この一歩が、優勝した林秀樹選手との差だったかも。ちなみに林選手はコバチ、降りは伸身新月面を決めました。3位の畠田健次選手は、派手な放れ技が目立つなか車輪系で、なかなか面白かった。日大っぽいです。もしかして畠田一道選手の弟さんでしょうか?また、最後の柳浩二郎選手は、コバチ&伸身コバチを両方ともキレイに決めてくれましたが、着地の失敗が痛かったです。
しかし、この種目別決勝の鉄棒って、面白いのですよね〜。これが見たいなら、やはり会場に行くしかありません!