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女子のカサマツとび
日時:2009/05/25 18:01
名前:へこにゃん
愚問かも知れませんが、ご存知の方がいらっしゃったら教えてください。

女子の跳馬は「カサマツとび」がないと聞きました。新型跳馬になり男女で技の差がなくなったと思うのですが、なぜ「ツカハラ」はあるのに「カサマツ」はないのでしょうか?

単に「カサマツ」を飛ぶ選手がいないだけなのでしょうか?

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Re: 女子のカサマツとび ( No.1 )
日時:2009/05/28 18:49
名前:NASKA
正確な理由は解りませんが、女子では単に『カサマツとび』という定義が確立されなかっただけかも知れません。
男子では、ひねりの時期で区別されますが、女子ではそのような区別をせず、全て『ツカハラとび1回ひねり』にしたんだと思います。

因みに男子でも、この定義が結構曖昧です。
過去の採点規則を見比べると、以下の通り、正式名称の記述がバラバラです。

 1989年版:カサマツとび(正式名称の記述なし)
 1993年版:側転とび1/4ひねり前方かかえ込み宙返りひねり
 1997年版:側転とび3/4ひねり後方かかえ込み宙返り
 2001年版:側転とび3/4ひねり後方かかえ込み宙返り
 2006年版:かかえ込みツカハラとび1回ひねり
 2009年版:側転とび3/4ひねり後方かかえ込み宙返り
 ※2001年より、カサマツとツカハラ1回ひねりの技番号を統一

80年代半ばには、既に『カサマツ』か『ツカハラ1回ひねり』かの判断が難しいと言われていました。
TV放送でも、解説者がスロー映像で判断していた事もありました。

最近では、男子ではアカピアンやドリッグス、ロペスといったひねりが多い技が流行していますが、ツカハラとびのひねりなのか、カサマツとびのひねりなのか、実施する選手もそこまで意識していないと思います。
ドリッグスやロペスまでになると、もはや、ひねり切るので精一杯でしょうね。

それと、ご存知とは思いますが、同じ技でも男女で違う名前が付いている事も珍しくありません。
 ・ロンダートひねり着手前転とび前方屈身宙返りひねり:ネモフ(男子)、ポドコパエワ(女子)
 ・伸身クエルボ1回ひねり:ロウ・ユン(男子)、チュソビチナ(女子)
 ・伸身ユルチェンコ5/2ひねり:シューフェルト(男子)、アマナール(女子)
などです。
基本的には同じ飛び方だったのですね ( No.2 )
日時:2009/05/28 22:44
名前:へこにゃん
NASKA様、レスありがとうございました。
表記していただいた正式名称の記述は、見ているうちに頭がこんがらがってきそうです…
第一局面と第二局面のひねり方向が同じか異なるかというだけで、基本的には同じ飛び方ということなのですね。
女子は統一してしまった、という回答に納得しました。

>ツカハラとびのひねりなのか、カサマツとびのひねりなのか、実施する選手もそこまで意識していないと思います。

そうだったんですか!そういうものなのですね〜

丁寧なご回答、本当にありがとうございました。
誤解のないように念の為… ( No.3 )
日時:2009/05/29 01:09
名前:NASKA
>ツカハラとびのひねりなのか、カサマツとびのひねりなのか、実施する選手もそこまで意識していないと思います。

とは書きましたが、これはあくまでもひねりが多い跳越技についてです。
例えば男子のロペスの場合、
・伸身ツカハラとび3回ひねり
・伸身カサマツとび2回ひねり
の両方とも当てはまりますが、どちらで実施しているかまでは意識していないだろうという意味です。
なので、伸身ツカハラとび1回ひねりと伸身カサマツとびであれば、かつては技番号が別れていたので、選手は意識していたはずです。

過去のカサマツとびの実施を見ると、私の見解としてはやはり、
『側転とび1/4ひねり“前方”かかえ込み宙返りひねり』(1993年版)
が、一番当てはまるのでは?と思います。
となると、ツカハラ1回ひねりとカサマツは、基本的に異なる技術の技になりますね。
再度お礼申し上げます ( No.4 )
日時:2009/05/29 15:01
名前:へこにゃん
『女子はツカハラで統一してしまったのでカサマツはない』ということには納得できましたが、私も「本来なら違う技では?」という思いは完全に消えておりませんでした。

素人の私には理解できないが、体操をやっている方達にしてみれば同じ技なのだと考えるしかなかったので、NASKA様の

>過去のカサマツとびの実施を見ると、私の見解としてはやはり、
>『側転とび1/4ひねり“前方”かかえ込み宙返りひねり』(1993年版)
>が、一番当てはまるのでは?と思います。
>となると、ツカハラ1回ひねりとカサマツは、基本的に異なる技術の技になりますね。

というご意見をうかがうことができて、少しもやもやが晴れた気分になりました。
いずれにしろ、どちらも日本の偉大な選手の名前を冠した技ということが、日本の体操ファンには誇れることですね。
つまらない質問に詳しくご説明くださったNASKA様、本当にありがとうございました。
今はどうかは知りませんが ( No.5 )
日時:2009/05/31 21:18
名前:過去の体操人
ちょっと目にとまったので書かせていただきます

専門に研究したのでは無いのですが
長年指導と審判をしていた関係で
おおかたは間違っていないと思います

最初にカサマツ跳びとは
1/4ひねり着手〜後方宙返り3/4ひねり です
左手から着手と宙返りのひねりが左ひねりの方(両方とも右でもいいんですが)が跳ぶとカサマツになります
ちなみに左手からの着手で右ひねりだとツカハラ1回ひねりになります
こういうお方はひねりの方向で残念ながらカサマツは跳べないんです
最初の方のお方は両方跳ぶことは可能です
ちょっとややこしくてすみません

で 女子の方ですが、男子のカサマツ跳びに相当するものは
モントリオールですでにネリーキムさんが跳んでおります
それ以前跳ばれていたかはわかりません
その当時のルールも残念ながら私はわからないので
カサマツ跳びと言っていたかは不明です

ちなみにツカハラ跳びですが
以前の男子の跳馬の構造は縦長だったので1/4ひねり着手〜1/4ひねり後方宙返りがツカハラ跳びなんですね
女子の場合は跳馬が横長のものでしてツカハラ跳びは1/2ひねり〜後方宙返りなんです
跳ばれ始めた頃はあまり明確では無かったんですが
規定でツカハラ跳びが採用されたときに
着手時のひねり不足という項目がありまして
明確な1/2ひねりで着手しないと大きく減点されたんですね
そんなこことから
女子には1/4ひねりで着手すると行った技がなかったんです
ひねる技は全部ツカハラ跳びのひねりなんです

今は跳馬の形が変わっていますので
昔とは違うんでしょうが
どうなってるのかはわかりません

長文、ややこしくてしません
過去の体操人様 ( No.6 )
日時:2009/06/01 00:24
名前:へこにゃん
過去の体操人様のお話、大変興味深く拝見させていただきました。
ありがとうございます。
新型跳馬になった今なら女子も「カサマツ」と「ツカハラ」の区別をつけてもよさそうな気がしますが、そういう流れにはならないんですね。
技術的な区別があるというより、選手の(ひねりの方向の)クセによるものが大きいからということでしょうか。

>で 女子の方ですが、男子のカサマツ跳びに相当するものは
>モントリオールですでにネリーキムさんが跳んでおります

ぜひ見てみたい!と思って探してみましたが、これのことなのでしょうか?
http://www.youtube.com/watch?v=OMxlsJHAHIY&NR=1
残念ながら、素人の私にはよくわからず…

別の、同じ技の動画にはコメントに「tsukahara」と書いてあったので、これは「ツカハラ」なのかも知れませんが、モントリオールでのネリーキムさんの跳馬はこの跳び方のものしか見つけられませんでした。
すみません ( No.7 )
日時:2009/06/01 22:24
名前:過去の体操人
そうですね 久しぶりに見ました
・・って よく見たらこれはツカハラ1回ひねりですね
とっても勘違いでした すみません

誤字もいっぱいありました

ありがとうございました ( No.8 )
日時:2009/06/02 17:22
名前:へこにゃん
最後にオチが付いたようで楽しかったです(^^)
いろいろな情報ありがとうございました。
女子のカサマツとび ( No.9 )
日時:2009/06/05 16:22
名前:
女子の跳馬のルールで、着手時に1/4ひねりの定義がなくツカハラ系は1/2ひねらなくてはならないのでカサマツ系の技は成立しないのでカサマツはないのだとおもいます。
(規則には確かひねり不足の減点があったと思います)
k様 ( No.10 )
日時:2009/06/07 18:38
名前:へこにゃん
レスありがとうございます。

>女子の跳馬のルールで、着手時に1/4ひねりの定義がなくツカハラ系は1/2ひねらなくてはならないのでカサマツ系の技は成立しないのでカサマツはないのだとおもいます。

これは、今でもそうなのでしょうか?
女子のツカハラとびを見ていると、皆1/4ひねって横向きに着手しているので、これならカサマツもOKでは?と思いました。
いつも見ているのがジュニアの子なので、ジュニアはルールが違うのでしょうか…

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